桜新町の歯医者、ラポール歯科クリニック院長の栗田でございます。
今日は、一人の患者さんを継続して診て行く事の大切さについてです。歯科医になるとその殆どが経験を積んだのち開業して行くのがパターンである。もちろん研究者や教育者になるものも少数いるのだが、、、、
ってことは?
自分で診ていた患者さんの予後を長期的に追えないことになります。これってとても医療上、マイナスな事なんです。医療は学会発表でもある通り長期的な予後が大切になります。その場限りは医療とは呼べません。
開業すればまた1からのスタートになるわけですので、そこからのスタートです、、、、
結論、自分の治療後の評価ができないと言う事になります。予後が良いのか?再治療になったのか?もう自分はそこにはいないからです、、、、、
患者さんの歯ブラシのスキルに関係なく、勤務医のやった治療は再治療になるケースが多い気がします。一重にこのシステムの弊害かと、、、、ある程度予後を診て行けたら、自分の施した予後からたくさんの学びがあると考えます。
僕は極めて特殊なタイプに属します。開業してからも勤務医時代の診療所に週に1回お手伝いしています。昨日も18年前に自分で処置をしたインプラントケースを担当しました。インプラントの被せ物がはずれたとの事、セメントリテインのため仮着としました。
とても考え深く拝見しましたし、あの頃の自分はどんな力量であったかを口腔内や、補綴物から感じるとることができました。自信にも繋がりましたし、やんちゃな自分もいました。
インプラントはインプラント周囲炎もなく良好、補綴物の適合も問題なしでした、ただ埋入深度がヤンチャしていました。現在であるならもう少しセーフティーゾーンをとるだろうな、、、と、もちろん麻痺などはありませんが、神経に近し。
こんな感じで自分で治療した所の長期予後を知れるのはとても僕自身勉強になります。
開業したら嫌でもその医院での歴史が始まります。長期症例から学ぶ事、半端なく財産になります、体が続く限り勤務医時代の医院さんでも診療を継続するつもりです。